2008年3月31日月曜日

今年になってから読んだ本

最近読んだ本たち(1月〜3月)

ただ読んでいてもつまんないので、
偉そうに一言コメントをメモに残すことにした。
今までは本を読むことなんて、マラソンと同じぐらい大嫌いだったけれども、
最近はなるべく読むようにしている。
色々なことを知ったり考えたりするためのツールとして意外に本は重要だと最近少しながらも感じ始めてきたから。
とりあえず、目標は1週間に1冊。
おそらく授業が始まったら、すぐに目標は達成されなくなるだろうけれども。
それと、経営学の関連だけではなく、幅広い分野の本を読んでいきたい。

以下は、自分ように書いた読んだ本とそのメモ。


V字回復の経営―2年で会社を変えられますか (日経ビジネス人文庫)
業績回復の事例が小説のように詳細に描写されており、論理の重視の教科書とは違い、社員のミクロ的な心情までの変化が読みとれる。非常に勉強になるとともに、コンサルという仕事に憧れる。肉体的にも心理的にもハードではあるだろうが、自己成長という観点では申し分のない仕事である。


13歳からの投資のすすめ
米国人の13歳が書いた、初心者向けの投資解説書。米国を基準として書いてあるので、紹介されている商品や機関が日本とは違う。明日から使えそうな役に立つ情報はあまりなかった。とりあえず、分散投資が重要だということである。あとは72の法則を覚えておくと計算が楽になる。72を利率で割ると、投資額が2倍になるまでの年数が計算できる。


吉野家安部修仁逆境の経営学
「譲れないものと、捨てるもの」吉野家は外部環境の変化に対応するのではなく、吉野家ウェイを突き進む。BSE問題で他社が豪産牛肉に切り替えて牛丼を販売したのに対して、吉野家は以前の品質・量を確保できるまで販売中止とい選択をした。欧米の流行の経営理論を使うのではなく、「譲れないもの」を貫く姿勢。吉野家の会長安部修二の信念の強さを知れた。沼ちゃんお勧めの一冊。


企業生き残りの条件ーりそな社外役員の現場報告
経営組織の最終発表でりそな改革を選んだ。社外取締役である箭内さんがみたりそな改革。りそな、日本の銀行がいかにずさんな官僚主義が蔓延していのかが、わかった。真の金融サービス業へと銀行が変わる日はいつになったらくるのだろうか。


就活の法則 適職探しと会社選びの10ヵ条 (講談社BIZ)
適職探しと会社選びのポイントとしては納得のいく内容だが、表面的な話題展開が多い。具体的な内容がほとんど書かれていなかったのが残念である。


戦略プロフェッショナル―シェア逆転の企業変革ドラマ (日経ビジネス人文庫)
V時回復の経営と比較して、全体的にサラっと書かれていた。PPMやセグメンテーションといった経営の基礎を把握するのにはよいだろう。組織の葛藤の描写があまり書かれたいなかったことが残念である。また日本には戦略プロフェッショナルな人材がいないといわれている。筆者のいうプロとは「熱き心」と「論理性」を兼ね備えたバランスのよい人材である。


効率が10倍アップする新・知的生産術―自分をグーグル化する方法
ITの効果について実体験があったことが新鮮であった。要点は最終章を読めば理解できる。最後の付録にあるお勧め書籍は今後、読んで行きたい。このての本は読むだけではなく、これからいかに実行確立を上げていけるかが重要となってくる。自分の価値をあげるためにもブログでアウトプットの練習をしていこう。


「食い逃げされてもバイトは雇うな」なんて大間違い 禁じられた数字〈下〉 (光文社新書)
様々な角度から物事をみることの重要性を説いた本。数字に騙されない「考える力」を身につける。若干、筆者の偏った意見もあると思うが、視野を広げて現象を理解していくことが必要であると改めて実感した。章末ごとのまとめを読むと何となく全体像がわかるので便利な本である。


合コンの社会学 (光文社新書 331)
社会学の本を久しぶりに読む。アンケートにもとづく内容であり、一部信憑性を疑う部分もあったが、新鮮な切り口で読めた。合コンを「作為的な運命の出逢い」と表現している部分が端的であると感じた。議論に飛躍がかなりあるかもしれないが、合コンには作為と運命などの複雑なあいまいさがあるがゆえに、合コンを勝ち抜いていくためには、協調と競争が必要となる。社会学の観点ではなく、経営学・戦略論の観点から合コンを分析してみても興味深いだろう。


ホワイトカラーは給料ドロボーか? (光文社新書 305)
日本のホワイトカラーの生産性は世界的に低いとされているが、ブルーカラーを除外するなど様々角度から、そう言い切れないことを提言している。また、ホワイトカラー・エグゼンプションを欧米のそのまま真似をすることに対しても苦言を呈している。休日の多さや有給消化率の高さなどは日本も真似をして欲しいところだかが。最後に、ホワイトカラーとして最低限必要であるエンプロイアビリティ、会計・英語・IT?を私自身も卒業までには身につけていきたい。


下流社会 第2章 なぜ男は女に“負けた"のか (光文社新書)
どうも社会学系の本がしっくりこなくなってきている気がする。統計のデータや考え方が飛躍し過ぎている気がしてしまう。例えば、背が高い方が出世しやすいと、役職別の高身長の割合を出しているけれども、母集団そのものの平均身長を加味していかないと、なんとも言えない気がしてしまう。一方で、上流と下流を、小人を動かしながら詳細に分析しているてんは見習うべきところが多いと感じた。生活習慣をことこまかに分析している。とにかく、今後はそれぞれの人生や働き方がますます多様化していき、その結果として上流と下流という区切りができていくのだろう。


外資系投資銀行の現場 改訂版
OB訪問の際にお勧めされた本。投資銀行業務を知るうえでの入門書としては最適である。しかも新聞や引用先の英文と、その和訳が載っているので英語の勉強にもなる。興味深かった点は、証券化に際して、格付け会社からの格付けを取得することが重要であると買いてあった。それはその通りなんだろうが、サブプライム以後では格付け会社から格付けを取得することは全く意味を持たないに等しいといえざるを得ないだろう。2005年に書かれた本であるので、全く疑う余地はないが、時が絶てば、状況が変化していくことを実感した。詳細な部分に関しては流し読みをしたので、時間があれば再度読みたい。


アメーバ経営―ひとりひとりの社員が主役
アメーバ経営について具体期な説明がされている。アメーバとはプロフィットセンター単位で、より詳細に独立採算性を保った組織体であり、京セラにはいくつものアメーバが存在している。新しいABCなどの管理会計システムに近いのかもしれない。ここでは、どういった単位で組織化していくのか、組織ごとのシナジーをどのようにマネジメントしていくか非常にセンシティブな問題であると感じた。1つの経営システムとしては興味深い。


行動経済学 経済は「感情」で動いている (光文社新書)
それにしても経済学は難しい。数式やら心理学の実験みたいなのがたくさんでてきて理解しにくい。本書によると、経済人は感情に左右されず、勘定で動き、市場は重視するが、私情には無縁である、らしい。しかし行動経済学によると、人間は、自分を取り巻く環境や生態に適した決定を行うという意味での合理性を持っている、ことになる。そもそも人間の行動をモデル化することに、はじめから無理があるのであろう。もちろん私は全く合理的な活動を日常はしていないだろう。


コンサルタントの質問力 できる人の隠れたマインド&スキル (PHPビジネス新書 52)
就職活動をしていて「質問力」の重要性に気付いた。明らかに質問内容にレベルの差があると感じることが多いからである。本書では、質問力は、仮説力・本質力・シナリオ力の3であると述べている。また、コンサルタントにとって重要な質問力は、クライアントが新しい目標に向かって意欲的に取り組んで行く状況を作り出すことであり、本質的な答えを出すことが目的ではない、と述べている。その通りであると感じた。本書に対する要望としては、質問力を鍛えられるような練習問題を載せてくれれば贅沢ながらよいと思う。あとは実践で鍛えるのみなのかもしれない。


おもてなしの経営学 アップルがソニーを超えた理由 (アスキー新書 55)
筆者は「ユーザー・エクスペリエンス」を「おもてなし」と表現している。しっくりくるようで、しっくりこなかったり、逆に納得したり、とても絶妙な表現である。おもてなしを成功させるための組織や人材について述べているが、そのおもてなしの経営学は第一章で既に述べられてしまっている。その後の章は、2ちゃんねるの西村さん、慶応義塾大学教授の古川さん、WEB進化論の梅田さんとの対談となっている。各人の考え方に、共通する部分やそうでない部分があり、第一線だ活躍している方の対談は非常に興味深い内容ばかりであった。特に、ギーク(技術屋)とスーツ(MBA)のバランスがITビジネスには不可避であると述べてあることに共感した。さらに、40歳を超えてからMBAに通っている中島さんは、「MBAに答えがあるとは思っていないけれども、MBAを取らずして、MBAに答えがないとは断定したくない。授業では、「でもアップルは違うよね」と思ってしまうらしい。」と述べている。おそらく今後のMBAのあり方も、進化していくのかもしれない。ギークでもスーツでもない僕は、今後どうやって生きていくべきなのだろうか。残りの1年で、少しはスーツに近づきたいものである。

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